飛騨市美術館企画展図録

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飛騨市美術館企画展図録

書籍名№4「宮川、高原川の伝統漁法・魚食文化展」~富山湾から遡上していた魚たち~

編集 岐阜の川人文化研究会
発行 飛騨市美術館
印刷 オフィスぼんぼり
A4判・16頁
発行日 2020年7月4日
定価  200円(税込)

本書は、飛騨市美術館(飛騨市古川町)主催で開催された企画展<宮川、高原川の伝統漁法・魚食文化展~富山湾から遡上していた魚たち~>の展示図録です。
<会期>2020年7月4日(土)~8月23日(日)

飛騨市を流れる宮川、高原川へは、下流にダムが建設される昭和中期まで、日本海富山湾よりサクラマスやサケ、大きな鮎が遡上していた。
企画展では「飛騨みやがわ考古民俗館」に収蔵される漁具約80点と調査により新しく発見された漁具約20点、国立民族学博物館の所蔵品2点の展示に飛騨の魚食文化がパネル紹介され、どれも文化財クラスの展示品であったことから大きな反響を呼んだ。
図録はこれまで知られていなかった史料や証言も多く盛り込まれ、読み物として楽しめるように編集されている。

<主な目次>

古来伝承編

☆神通川の鵜飼
☆杉原鱒(斐太後風土記より)
☆一之瀬の仰天網(てんとうあみ)(斐太後風土記より)
☆なたべら鮎

<漁具・漁法編>

☆サクラマス・サケ用のヤス(3本ヤス・4本ヤス・6本ヤス)
☆サクラマス・サケ用のフセカギ
☆見張台イサグラの仕組み
☆宮川の簗漁全盛期(昭和20年代後半~昭和30年代前半)
☆高原川のヤナ(昭和5年・昭和8年)
☆江戸時代の技術を引き継ぐ古川ヤナ
☆網を使う漁法 吊るし網・かき網・投網・ボイ網
☆バンバを使い夜川網漁
☆サクラマスの張り網漁
☆巨大!胴回り250㎝サクラマス用のウエ
☆宮川と伊豆の釣り師 山下福太郎
☆国内最大級170匁(638g)の鮎

<魚食流通編>

☆宮川下流に伝わる正月の伝統料理
 (鮎の大根すし・鮎の粕漬け・コボシ・塩マスのすし大根)
☆昔の人のサクラマス、サケの食べ方
☆伝統芸術の味技 鮎の粕漬け 鮎の一夜干し
☆カンカン娘 なたべら鮎を富山へ運ぶ!
☆心のオアシス おもいで食堂

【特別寄稿】(解説3本)

富山県農林水産総合技術センター水産研究所長 
田子泰彦(農学博士)
☆神通川のシンボル~サケ、マス、アユに未来はあるか~
☆神通川最後の伝説の川漁師(藤田清五郎・吉田信)
☆富山名産アユ熟れ鮨に耽溺 ~アユ熟れ鮨のつくり方~